吉田初三郎コレクション2015年11月12日 14:44

2006年に八戸博物館で吉田初三郎展が開催され、たまたまそれを見て驚いた。八戸にこんなすごい人が住んでいたんだと初めて知らされた。そして2007年、オークションのカタログの中に吉田初三郎の鳥瞰図の原画が載っていた。「八戸にゆかりのある人だから一点くらい八戸にあってもおかしくないのでは」と思って入札したのだが、まさか落札出来るとは。4メートルを超える高野山の鳥瞰図の原画である。

そのニュースが新聞の一面に取り上げられた。そしてネットに流れ、各所から反応が現れてあっという間に初三郎のコレクターとなった。だから人物の把握がまだ出来ていないうちにトップクラスのコレクターになってしまったのである。普通であれば十年以上もかかる量の資料が一辺に集まってしまった。誠に幸運なことであった。

八戸には、古い文化や芸術を楽しむ場所、先人を尊ぶ施設も不足しているなぁーと思っていた。その思いが通じたのだろうか?その意味でも吉田初三郎という人はとても貴重な人に思えたのである。街の文化のためにも埋れさせてはいけない。聞くところによると、吉田初三郎の記念館や資料館はまだ全国にないという。これからどう育てていくか、楽しみな部門である。

2015年11月24日 14:14

平安時代のお化粧は、顔を白粉でこってりと厚く塗った。だから笑うと顔中ひび割れがして化粧が剥がれ落ちた。そのため滅多に笑わなかった。笑う時はおちょぼ口で笑い、扇子で顔を隠して笑った。これはセンスの問題ではなく扇子の問題であった。

今の人は幸せである。いくら大口を開けて笑っても顔がひび割れになることは無い。もちろんお化粧とは化けて粧う訳であるが、これに関しては説明するまでも無いだろう。

昔は暗かった。だから夜も更けてくると顔がよく分からない。そこで歌舞伎などでは、暗くてもよく見えるように顔を白く塗った。 面白いという言葉の語源は面、つまり顔がパッと白く輝くことを言う。白い犬は尾も白いというのとはちょっと違うのである。

そういえば、子供の頃我が家では「しろ」という犬を飼っていた。大層賢い犬で、ある夜、家の前の堰に向かって吠えまくっている。何事かと覗いてみると、お金が落ちていた。家の者達は大層喜んで、というよりも次を期待してやたら大切にしたが、二度と奇跡は起きなかった。

先日偶然にもその「しろ」の写真が出てきたのだが、「しろ」は思った程白くなかった。もちろん尾も白くなくて、面白くなかった。


追伸;「面黒い」って知ってます?
1、「おもしろい」をしゃれていう場合、
2、「おもしろい」の反対、つまり「面白くない」ということ。
となると、2の意味で使うと「しろ」の尾も白くなかったので「面黒い」ということに。でもこれではやはり面白くない。